OKPのノート

日記を書きます

今や小型ミラーレスもコンデジすら存在感は小さくない?【note】

(2020/03/18のnoteより転記)
「威圧感のないカメラ」
小型のミラーレスカメラやスナップシューター系のコンデジの宣伝文句の1つとして、割とよく使われる表現です。
確かに従来の一眼レフカメラやファインダーを内蔵した中型ミラーレス機と比較したら、それらのカメラはサイズは小さいですし、大きなカメラより小さなカメラの方が、存在感が小さいことは事実です。
言い換えれば威圧感を与えにくいカメラなのかもしれません。

しかしながら、現在のカメラの主流は圧倒的にスマートフォンガラケーカメラの時代を経て、人々の感覚は「スマホを向けられたら写真(や動画)を撮られているかもしれない」といったものになっています。
そんな感覚からすれば、スマートフォンより大きく存在感のあるミラーレス機も一部のコンデジですら決して目立たないカメラではありません。むしろ特別な存在感。

少し前のこと、よく訪れている飲食店にて、毎回パナソニックのGX7MK2を使って料理の写真を撮っていたところ、顔なじみの店の方から「大きなカメラのお兄さん」と認知されていたことがありました。私個人としては持っている中では最も小さく、目立たないカメラを使っていたつもりですが、お店の方からはそう見えていなかったようです。
その人も写真はスマートフォンでしか撮らないと仰ってましたっけ……。

今やカメラが小さかろうと、スマホだろうと、不躾に人にカメラを向けることが許される時代ではありませんが(昔だってそうだったはずですが)、小さなカメラを使うことで何かしらの免罪符があると感じてるならば、そんな感覚は少しアップデートしてもいいのかもしれませんね。

そのカメラ、意外と目立っているかも。

ブログを書いてみたいと言いながらまだ書いてない人【note】

(2020/02/06のnoteより転記)
長年ブログを書いているせいか、たまに「私もブログやろうと思ってる」「何を書けば良いのか分からない」など、相談のような雑談になることがあります。後はここ何年かで増えたのは、「ブログで収益化したい」とか「お小遣い稼ぎしてみたい」といったもの。

その場では一般論的なアドバイスや自分の経験を語ったりもするのですが、相手によってはもう少しストレートに伝えることもあって、それは「やりたいと言いつつ、まだやってないならそもそも向いてないのでは?」という身も蓋もないもの。
今はやりたければ人にアドバイスなんて求めなくても、いくらでも無料でブログなんて始められますし(オススメは「はてなブログ」だよ)、このnoteにしても最初に自己紹介的なエントリを書いてから、ものの5分で公開することができました。それぐらい「書いて発表する」行為はハードルが低くて、その気になれば誰にでもすぐできること。

ブログ以前の20年前からネットにアレコレを垂れ流し続けてきた人間のひとりとして思うのは、例え自分が何者でもなくても、文章が(写真が)上手くなかろうと、何かを書きたい(伝えたい)という衝動はそう簡単に抑えられるものではないということ。
「ブログをやりたいから何か探して書く」ではなく、「そもそも書きたいことがあって、“たまたま”ブログという手段があったに過ぎない」のですよね。

ブログ(ネット)ってそもそもそんな人だらけの場所ですし、そんな中で伝えたい欲求のない人が後から参加して、あまつさえは収益化とか小遣い稼ぎしたいといっても、さすがに難しいのでは?と(もちろんそれは個人の自由です)。
最初から収益を目的に始めるブロガーも今は多いのかもしれませんが、それこそ完全に「仕事」ですし、モノになるかの可能性を考えたら、下手なアルバイトよりも困難な道のりではないでしょうか。

書き続けることの適性はもちろん、サイト構築やSEO、各方面の知識まで考えたら、小さな事業をいちから起こすようなもの。しかもその先は、同じ目的を持つ多くのライバルに、収益なんて見向きもせずに書き続けずには居られないおかしな人間(失敬)たちがウヨウヨいる土俵なのですから。

書きたいことがあったら、まず気軽に始めて見る。続けられそうなら、可能な範囲で続けてみる。その中で適性のある人が収益化されることもある。それぐらいに捉えていた方が気楽だと思います。
一般論にするつもりはありませんし、あくまで私の認識ですけども。

全く容認できない、それなのに魅力的【note】

(2020/02/06のnoteより転記)
気軽なテキスト書きの場としてスタートさせていきなりそれかよ…… というのもありますが、頭の整理的に。Twitterでも書いたことと同じです。

昨日より騒ぎになっているFUJIFILM X100Vのプロモーション動画について。
https://news.yahoo.co.jp/byline/shinoharashuji/20200205-00161880/

個人的にあのような写真の撮り方は全く容認できないし、実際に自分がされたらと想像すると相当腹立たしい。頭に血が上って暴力的な行動に出てしまうかもしれないし、実際はビビって何もできない可能性が高いけど。
間違いなくプロモーション目的にはそぐわないし、何より見せる必要のない映像だったと思います。

しかし、そんな写真家の作品を見て魅力的と感じてしまう自分がいます。

明らかに戸惑いや怒りを見せている人の表情。ストリートスナップ、キャンディッドフォトというジャンルの中でも相当に過激な撮り方だし、今では(恐らく過去も)社会通念上許されない行動で撮られたものだけど、そこから吐き出された写真に惹き付けられてしまう自分の心は、理性とは異なる反応をしているようです。
(ちなみにここまで過激ではない、それっぽい雰囲気のキャンディッドフォトがTwitterに流れてくると「盗撮乙」とそっとミュートするタイプの私です。それなのに何故……?)

それにしてもあんな過激で、危険で(撮る側も)、そして傍迷惑なスタイルについて写真家本人が「なんでこんな撮り方をしなきゃいけないのか分からない……」的なことを動画内で語っていたことが、妙に印象的でした。表現への執念というか、業の深さというか。

そして、そんな炎上間違いなしの映像をなぜフジフィルムがプロモーション動画に採用したのか、理解に苦しみます。あれは見せるべきではないシーンだと思ったし、仮に何かしらの問題提起を含むものだったとしたら、公開から1時間程度で梯子を外すように削除するのはあまりに覚悟がない。そもそも新製品のプロモーションで、そんな攻めた問題提起をする必要は全くないとも思うけど……。おっと、話がループしてる?

今回の炎上によってストリートスナップに対する、世間の風当たりは悪い方向に(見方によっては良い方向?)に進むことになりそうです。個人的にはキャンディッドフォトの類は益々衰退していく文化だと考えていますが、不用意にその潮流に手を貸してしまったように感じます。しかも写真文化や写真家を守るべきカメラメーカーが……。

場合によってはこれまではさほど問題視されてなかった、意図的でない写り込みや群衆写真についても今後より問題視する声が上がらないとも限りませんし、私自身も自分の写真の撮り方について見直す必要が出てくるのかもしれません。線引きなんてとても曖昧なものですから。

時代の姿を切り取って後世に残す手段は別に写真表現に限りませんし、世の中がそう動くならば仕方がないことだと思うものの、もう少し緩やかな動きの中で写真を撮っていたかったように感じます。無責任なこと言ってるな…… と我ながら思いますけど。